おはようございます。
試飲ができる、ゆっくり選べる、だから見つかる!
あなたにぴったりのお酒に出逢える、こだわりのお酒専門店「SAKEOH 酒逢(さけおう)」です。
(ただいま2013年秋のオープンに向け、開店準備中!)

涼しかったり暑かったりしますが、だいぶ過ごしやすくなってきました。
泊りでゆっくり温泉なんか行きたくなります。
温泉

本日はちょっとした雑学を一つ。

タイトルの通り、10月1日は日本酒の日とされているんです。ご存知だったでしょうか?
昭和39年までは酒造年度(=BY)は10月1日(=酒造元旦)からと定められており、そして昭和53年に日本酒造中央会が、この日を「日本酒の日」と制定しました。 
(現在の酒造年度は7月1日から、翌6月30日まで)


酒造元旦の由来

では、なんでまた10月1日が酒造元旦なのでしょうか? 

古くから10月を酒造の月とする風習は日本各地にあったのですが、それは…
  • 米の収穫が終わり
  • 蔵人達も農作業から開放されて
  • さあ、お酒の仕込みに取り掛かれるという節目だった と、
まぁ、古来からお酒業界の方々にはスタートの時期だったようです。
9月までのは収穫の期間、10月からは酒造りの期間といった所でしょうか。


10月=神無月=醸成月

収穫


他にも、10月とお酒が関係するエピソードは多く、 

10月は「神無月」とも呼ばれますが、この由来は諸説あり…
  • 当年の収穫を感謝し、神を祀る「神の月」
  • 10月に土地土地の神様が出雲大社に参集してしまうので、神がいなくなってしまう「神無月」(逆に出雲=現在の島根県では、10月を神在月(かみありつき)と呼ぶ)
  • 雷の鳴らない月だから「雷無月(かみなしづき)」
これら諸説ある中で、日本酒と絡む説としては…
  • 新米で日本酒の醸造を開始する月だから「醸成月(かみなしづき)」 、そこから転じて神無月になった、というのがあります。
これは新説だそうですが…、こういうのの真偽ってどう確かめるんですかね?
昔なつかし、マガジン連載MMRの

「Ω ΩΩ<ナ、ナンダッテー!」、

みたいなモンのような気がしてしまいます。


10番目の干支:「酉(とり)」=「酒(さけ)」

酉は元々、酒壺にお酒が満ちている象形文字に由来しており、 酒の左側「氵(さんずい)」は後付けで、液体である事を強調して示すために付けられたそうです。
だから酒=酉、そして酉は12個ある干支の10番目、ってことは10月。

なんでしょうか、この色々なパズルがはまっていく感じは…。

まさに、

「Ω ΩΩ<ナ、ナンダッテー!」

の世界!きっと闇の秘密結社の陰謀!

と思っていたら、違いました。

だったら、完全にその存在を無視されてる「鶏」の立場は?と思い調べてみたのですが、
どうやら干支が動物で構成されているのは、一般の民衆が覚えやすいように動物をあてはめただけで、元々は10月は酒造りの時期だから「酉」っていうのがそもそもみたいですね。
干支の由来に関してはこちら


ひやおろし

また秋ならではの季節限定商品として、「ひやおろし」なども10月の風物詩です。
秋口に出荷が始まる、出荷前の火入れ(低温加熱殺菌)をしない日本酒を「ひやおろし(冷卸し)」と呼びます。

半年の熟成を経て、火入れをせずに、熟成の風味をそのまま楽しむ事ができる「ひやおろし」は、秋の酒として非常に珍重されてきました。(冷蔵設備のない昔は、作りたてと出荷前、2回の火入れが基本的には必須、加熱した分少々風味は落ちてしまう)


まとめてみますと、
  • お酒作りがこの頃から開始され 、
  • 豊穣を感謝するお祭りがあり、
  • 「ひやおろし」なんていう限定酒が巷に出回り始める
と、まぁ、昔の日本人にとっては、10月は本当に酒の月だったみたいですね。

今の日本人が12月になるとソワソワするように、昔の日本人は10月に特別な感情を抱いていたのでしょうか?

普段日本酒を飲まれない方は、季節の変わり目に、歴史に思いを馳せながら、クィッとやってみては如何でしょうか?
また普段から飲まれている方は、日本酒の日だってのを言い訳に、いつもよりちょっぴり贅沢した銘柄に手を伸ばしてみるのも良いかと思います。

それでは