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あなたにぴったりのお酒に出逢える、こだわりのお酒専門店「SAKEOH 酒逢(さけおう)」です。
みなさんメリークリスマス(タイミング一日遅れ)。

今回のエントリは「SAKEOHが日本酒用語をわかりやすく解説」の第4回目であり、その中の「特定名称酒を理解するための概要説明」のシリーズ第3回目となります。

今回のエントリは「SAKEOHが日本酒用語をわかりやすく解説」の第4回目であり、その中の「特定名称酒を理解するための概要説明」のシリーズ第3回目となります。
特定名称酒に関しては…
- 前々回の「特定名称って何それ美味しいの?」で、大枠について説明し、
- 前回の「米を磨く。でも、そもそもなんでそんなことすんの?」で、精米ついて説明しました。
- 「清酒鑑評会出品の吟醸酒にはほとんど醸造アルコールが入ってる!?醸造アルコールにまつわる誤解を払拭、広く日本酒を楽しもう!」←今ココです!
これから「醸造アルコール」について詳しく書きます。
清酒鑑評会出品銘柄にはほとんど醸造アルコールが入ってる!?

(え…私の給料低すぎ…、的な感じですね)
タイトルにも入ってますが、「清酒鑑評会出品銘柄にはほとんど醸造アルコールが入ってる」んです。本当です。
醸造アルコールが入ってる日本酒の事を「アル添酒」といいます。
「醸造アルコールを添加した清酒」の略称です。(多分、だと思います)
以前も提示した特定名称図解の表をご覧下さい。
写真をクリックするとPDFが開きます。PDFが見れない方はこちら。
- 大吟醸酒
- 吟醸酒
- 特別本醸造酒
- 本醸造酒
特定名称酒以外では「普通酒」も、もちろん「アル添酒」です。
しかし世間一般の方には、醸造アルコールって言われても「なんのこっちゃ?」だと思います。
ただ日本酒好きの方の中には「俺は純米しか飲まない」って方も多くいらっしゃいます。
SAKEOHに来られるお客様にも「純米系でなんかいいのないですか?」とおっしゃる方、とても多いです。
ただ逆に「俺は醸造アルコールの入った酒しか飲まない!」って方は皆無です。
これは非常に面白い傾向で、私が推測するに…
単純に「醸造アルコール」のイメージが悪いのです。
でもおかしいですよね?
だって「清酒鑑評会出品銘柄にはほとんど醸造アルコールが入ってる」のにも関わらずです。
何故こういった事になってるのでしょうか?
何故こういった事になってるのでしょうか?
では実際に「アル添酒」は「純米酒」より不味いのか?
結論から先に言いますと、「アル添酒」だから「純米酒」より不味い、ということは全くありません。
この写真のお酒は「国士無双」で有名な北海道の高砂酒造さんの傑作
「雪氷室 一夜雫(ゆきひむろ いちやしずく)」です。
「雪氷室 一夜雫(ゆきひむろ いちやしずく)」です。


裏のラベルにはどんだけこだわって手間暇かけたかを書いたあとに…
しっかりと「原材料:米・米麹・醸造アルコール」と書いてあります。(一番左部分)
このお酒、あの「山田錦」を35%まで磨いて低温発酵、もろみをわざわざ雪の氷室(スノードーム)に移して、氷室の中で雫をあつめるという気の遠くなる手間暇をかけて作ってるんです。
とってもスイートであっさりして上品で…めっちゃ美味しいお酒なんです!
でも醸造アルコール入り。
きっと「俺は純米酒しか飲まない派」はこのお酒を知らずに一生を終えると思うと、不憫でなりません。
逆に言えば、上品であっさりしてスイートな、この味を出すためには醸造アルコールが必要だったんです(多分)。
重複しますが「清酒鑑評会出品銘柄にはほとんど醸造アルコールが入ってる」んです。
鑑評会で金賞受賞とかいったら、酒蔵の栄誉な訳で、一生懸命作るに決まってます。
丹精込めて作ったコンテストに出品するお酒に、余計なものを入れて、わざわざ不味くする訳ないです。
では何故イメージだけが乖離して悪いのか?私の推測ですが以下の理由によると思います。
- 普通酒(や合成清酒)のイメージや失敗体験、及びその口コミ伝播
- 日本人はピュアが好き
- 「醸造アルコール添加」という工業的なイメージ
考えられるのはこんな所でしょうか?
その中でも、
「1.普通酒(や合成清酒)のイメージや失敗体験、及びその口コミ伝播」
の影響がダントツだと思います。
「1.普通酒(や合成清酒)のイメージや失敗体験、及びその口コミ伝播」
の影響がダントツだと思います。
そもそも「醸造アルコール」って何?

醸造アルコールの定義:
「醸造アルコールとは、でんぷん質物又は含糖質物を原料として発酵させて蒸留したアルコールをいうものとする。」
「清酒の製法品質表示基準」(平成元年国税庁告示第8号)
醸造アルコールの特徴:
- 蒸留したアルコールで
- それ自体は無味無臭
- 水に溶けない香り(吟醸香)などを多く溶かす
- コスト的に日本酒としてアルコールを製造するより安い
醸造アルコール添加の目的:
- 味を整える(香りを引き出す、「すっきり感」を出す)
- コストを下げる
- (大昔は)火落菌・雑菌の増殖を防ぐ
ここまで見てきた部分では、「醸造アルコール」は酒造りの原料に過ぎず、それ自体に良いも悪いもありませんが…、
「今までの使われ方・経緯」が醸造アルコールの悪イメージの理由となります。
醸造アルコールの使われ方の変遷

大昔の使われ方
さすがに埴輪の時代に醸造アルコールは使われてないです…。江戸時代の書物『童蒙酒造記』には、日本酒に焼酎を入れると
「味がしゃんとし、足強く候」
と書かれています。
この頃は流通も木の酒樽ですし、衛生管理は現代と比べるべくもない低いレベルでした。
だから上述の「醸造アルコール添加の目的」で言えば…
1.味を整える(香りを引き出す、「すっきり感」を出す)
3.火落菌・雑菌の増殖を防ぐ
この2つの目的で使われていました。
戦中・戦後間もなくの使われ方
以前のエントリで「3倍増醸清酒」について触れたことがありました。
物資が全般的に不足、特に米が貴重だった時代に作られた、日本酒を水で薄め、アルコール分が薄くなったから醸造アルコールを入れ、甘みも薄くなっちゃうから糖分をあとからぶっこんだ、日本酒とは言いがたい日本酒の事で、当時はこれが大量に流通していたのです。
物資が全般的に不足、特に米が貴重だった時代に作られた、日本酒を水で薄め、アルコール分が薄くなったから醸造アルコールを入れ、甘みも薄くなっちゃうから糖分をあとからぶっこんだ、日本酒とは言いがたい日本酒の事で、当時はこれが大量に流通していたのです。
「酒蔵側に原料が無く、消費者側にお金が無かった時代に生まれた、歴史の悲しい産物」と解説しました。
ですのでこの時代の使用目的は
1.味を整える(香りを引き出す、「すっきり感」を出す)
2.コストを下げる
3.火落菌・雑菌の増殖を防ぐ
3つ全て、といっていいと思います。
特に「2.コストを下げる」が大きかったのかな?当時を知らないので想像するしかありませんが…。
またもっと言えば、米不足の中でも日本酒生産を継続し、市場ニーズに対応するために、仕方がなく2倍増・3倍増の清酒を作っていた…という側面もあったと思います。
だってその頃は庶民のお酒と言えば日本酒で、代替となるビールもウィスキーもなかったんですから。
今現在の使われ方
今の日本酒業界での醸造アルコールの使われ方としては、
1.味を整える(香りを引き出す、「すっきり感」を出す)
2.コストを下げる
の2つです。
火入れ技術の進歩、衛生管理の向上により、現在でもまだ菌管理の目的でアル添している蔵があるとは…ありえないと思います。
ですので
- 味を追求して醸造アルコールを添加する
- コストを追求して醸造アルコールを添加する
どちから2極化していると言えます。
結局「アル添酒」のイメージが悪い理由は…

私見ですが、こういうことだと思います。
- 昔から「日本酒にアルコールを添加する」という技法は存在した。
- 戦中・戦後すぐの「特殊状況での酒造り」で、醸造アルコールを大量添加したお酒が出回った。
- 現在もコスト優先で酒を作る蔵はあり、そういう酒のファンも幅広く存在し、広く流通している。
- 昔は「特殊状況のアル添酒」、今は「コスト優先のアル添酒」が、「味にこだわった作りのアル添酒」と区分されずに販売され続けた。
- その結果、作り手の事情を知る由もない消費者に「アル添酒」を忌避する傾向が色濃く残った。
こういうことだと思います。
更に悪いことに、若者が初めて飲むお酒は「コスト優先のアル添酒」な事が多いため、選択肢が極めて多い現代で、「日本酒とはこういうもんだ」と誤解した消費者が「アル添酒離れ」ではなく「日本酒離れ」となっているのでは?と危機感を持っています。
でも美味いかどうかは、結局飲んでみないとわからない

この現状に対して、ネットでは色々な主張があります。
大体は「美味しい日本酒」と「コスト優先の日本酒」が、玉石混交で「日本酒」として販売されている状況を憂いての提言で…
- 今は純米でも美味しいお酒を作れるのだから、やはりアル添酒は日本酒と区別して「リキュール」にすべき、とか
- 少なくとも特定名称酒でない(醸造アルコールを10%以上使った)普通酒は日本酒と区別すべきだ、とか
ですが、私の意見は「今のままで別にかまわない」と思っています。
規制を細かくして、専門家に「ここからここまでが本当の日本酒」って線引をしてもらう事に、あまり意味はないと思います。
だって、有名なメーカ―の出す、プレミアな感じの、「大吟醸」や「純米大吟醸」にだって、
なんだこれってくらい不味いのいっぱいあるじゃないですか。
なんだこれってくらい不味いのいっぱいあるじゃないですか。
逆に言うと、大手スーパーで売られてるプレミア感ゼロの日本酒の中にも、びっくりするほど美味しいものもあります。
日本酒は、好き嫌いがハッキリ分かれる上、かつ「嗜好性が非常に高い」商品です。
だから何をどうしたって、「玉石混交でしかありえない」んだと思います。
供給過剰で情報過多な今、小売店の責任がどんどん大きくなっている?

これも私見です。新米酒屋が何を生意気なと思われるかもしれませんが、ちょっとだけ。
日本酒に限らずですが、お酒は瓶を見ただけでは味を想像しづらい商品です。
その上、日本酒は玉石混交なんです。
だから「お客様に適切に判断してもらって,日本酒でお客様の生活を彩りたい!」と思ったら、
- 味や生産工程や産地を深く知って、
- 情報をわかりやすく整理して、
- タイムリーに提案する
そんな機能が必要だと思っています。
蔵元には限界がありますし、蔵元には本来の責務である「美味しいお酒を作る事」に集中して欲しいです。
蔵元には限界がありますし、蔵元には本来の責務である「美味しいお酒を作る事」に集中して欲しいです。
ですから、その機能は本来、お酒の小売店が負うべき責務であると思います。
それがないと「ブランド至上主義」か「コスト競争」になってしまう。
特定の銘柄ばかりに注目が集まり入手困難。
反面、優れた技術をもって丁寧な作りをしている、個性のある多数の蔵元は苦しい戦いを強いられたり…。
特定の銘柄ばかりに注目が集まり入手困難。
反面、優れた技術をもって丁寧な作りをしている、個性のある多数の蔵元は苦しい戦いを強いられたり…。
だから今現在、自分にぴったりのお酒を提案してくれる素敵な酒屋さんをご存知の方は幸運だと思います。
SAKEOHは、そんな酒屋を目指しています。
言葉で味や好みを伝えきるのは難しいので、いつでも無料試飲を提供しながら、お客様にピッタリのお酒と出逢ってもらって、生活に彩りを少しでも添えることができたら…と日々精進しています。
なんだか脱線した上に宣伝っぽくなってしまいましたので、このへんで終わっておきます。
「醸造アルコール」のまとめ

脱線した部分を省いてまとめます。醸造アルコールとは…
- 昔からある日本酒製造技術のひとつで
- 歴史的経緯や、大量添加した安酒の存在により誤解されている部分が大きいが、
- 味を整える(香りを引き出す、「すっきり感」を出す)効果をもつれっきとした原材料であり、
- アル添酒でも美味しいお酒はたくさん存在する
- 醸造アルコールの添加の有無が、味の優劣を決める訳では決してないので、
- 信頼に足る蔵元や酒屋においてあるヤツなら、試してみる価値アリ
という感じでしょうか。
今回も長々とお付き合い頂きありがとうございます。
これで次回に、ちょこっとだけ補足をして、「特定名称」は終了です。
「純米吟醸」と「特別純米」は何が違うの?とかそこらへんをさらっと書く予定です。
乞うご期待?果たして需要はあるのか?わからないまま続けます。
今回も長々とお付き合い頂きありがとうございます。
これで次回に、ちょこっとだけ補足をして、「特定名称」は終了です。
「純米吟醸」と「特別純米」は何が違うの?とかそこらへんをさらっと書く予定です。
乞うご期待?果たして需要はあるのか?わからないまま続けます。
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ワンコイン(500円)で、33銘柄が飲み比べできちゃう試飲会「正月のお酒が見つかる祭」を12月28日(土)29日(日)開催します!

会期:12月28日(土)29日(日)の2日間限定
時間:13:00〜17:00
場所:SAKEOH 酒逢(さけおう)店舗内
住所:東京都葛飾区金町3−19−10
電話:03-5876-6595
銘柄:SAKEOH店主が厳選した、正月に飲みたい日本酒33銘柄!
銘柄詳細はこのエントリを参照
銘柄詳細はこのエントリを参照
会費:500円(税込み)
今回「アル添酒でもめっちゃ美味しい」と紹介した北海道 高砂酒造さんの「一夜雫」。

720mlで4,494円もしちゃう、ちょっと贅沢なお酒ですが、試飲銘柄に入っていますので飲めちゃいます!
是非とも振るってご参加して頂き、実際に飲んでもらって「SAKEOHがブログで書いてたのはこういうことか〜」っと実感してもらえると嬉しいです!
それではお会いできるのを楽しみにお待ちしております。
それでは




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